Razerのカナル型(式)ゲーミングイヤホン「Razer Hammerhead BT(レイザー ハンマーヘッド BT)」が発売されています。
シリーズには、「Hammerhead」「Hammerhead V2」「Hammerhead for iOS」とありますが、「BT」は「Bluetooth(ブルートゥース)」の意味。
Hammerheadシリーズの初の無線イヤホンです。
Hammerheadシリーズの特徴は小さなボディに迫力の重低音。多少ジャンルを選びますがゲームだけではなく音楽鑑賞にも便利です。
今回はそんな「Razer Hammerhead BT」の特徴や使い心地、スペックなどをレビューします。

Razer Hammerhead BTの付属品

専用ケースで持ち運びにも便利
Contents
Bluetooth対応のカナル型ゲーミングイヤホン RAZER HAMMERHEAD BT
Razer 「Hammerhead」のネーミングの由来
Razerのサウンド関連の製品には、海洋生物や海に関連する神話から名前が付けられるのが基本ルール。
Hammerhead(ハンマーヘッド)は日本でも馴染みがある「シュモクザメ」。名前の通り、「ハンマー頭」のサメです。
先日、国内発売された「Razer Thresher(レイザー スレッシャー)」は「オナガザメ」でした。
余談ですが、「Hammerhead」はアメリカのスラング(俗語)では『間抜け』『麻薬常用者』など、あまりいい意味には使われません。
カナル型イヤホンは慣れが必要
Hammerheadシリーズはカナル型(式)イヤホン。
カナル型の特徴としては「軽い」「蒸れない」「密閉性が高い」と概ねヘッドセットの特徴の逆を行くイメージですが、慣れるまでは耳の穴が痛くなるかも知れません。
付属の大小のイヤホンキャップ全てを試してみましたが、私の場合、フィット感は変わっても痛さは軽減されませんでした。

Hammerheadに付属のイヤホンキャップ
インラインリモコンと磁気クリップ付きネックバンド(マグネットフリップ)
右イヤホン近くにはインラインリモコン(iOS/Android対応)があり、音量調整、曲のスキップだけではなく、着信・終話操作やハンズフリー通話のマイクとしても便利です。
ですが、早送りや早戻しには対応していませんのでご注意ください。Hammerhead iOSにはこの機能があるだけに残念。
また、普段からイヤホンを使っている方は、走ったり、激しい動きをしたりするとイヤホンが抜けそうになったことがあると思います。
Hammerhead BTには磁気クリップ付きネックバンド(マグネットフリップ)があり、なかなか強力な磁石で服の後ろ襟部分に固定することができて便利です。
私は普段から襟があるシャツを着ないのでフリップを付けにくいのですが、スーツのように襟がある服を着る人は重宝するはず。

マグネットフリップ表面にRAZERロゴ

マグネットフリップ裏面
Razer Hammerhead BT
他社製品ですが「クーガー」のようにマイクブーム付きのものもあります。
COUGAR クーガー MEGARA ゲーミングヘッドセット
ゲーミングイヤホンとしてのHammerhead BT
音質については素人なので明言を避けますが、重低音はかなり強く迫力は申し分ありません。
Razerのホームページには「一般的な6mmサイズのドライバーと比較して、Razer Hammerhead BTでは、かなり大き目のドライバーを採用」とあります。
「◯mmサイズのドライバー(ユニット)」とは、スピーカーの大きさを表し、大雑把に言うと大きい程、低音域に迫力が出ます。
Hammerhead BTでは「10mmダイナミック型ドライバー」が採用されていますが、他社では8.5mmのドライバーでも『ダイナミック』と名乗っていますし、他社のゲーミングイヤホンでは13.5mmドライバーのものもあります。
ただ、ゲームや音楽鑑賞など、幅広い用途を考えるとドライバーが大きければそれで良いと言う訳でもなさそうです。
そもそもFPSのように足音や弾の飛んできた方向など様々なタイプの音を聞き分ける必要があるゲームでの「定位」を把握するにはこのようなイヤホンタイプは向いていません。
普段からヘッドセットのバーチャル7.1chサウンドに慣れている方には物足りないと思いますが、あくまでもスマホゲームやニンテンドースイッチの携帯モードといったカジュアルなゲームスタイル向きと言えます。
【関連記事】
ニンテンドースイッチでのBluetooth接続方法については、「ニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)テーブルモード、携帯モードのサウンド向上計画」の記事をご参考ください。
また、Hammerhead BTは、スペック上では最大2時間のフル充電で8時間連続再生が可能ですので、ゲームにも音楽鑑賞にも使用時間は申し分ありません。
充電ポートは少し分かりにくいですが、インラインリモコン部分にあります。

Hammerhead BTの充電ポート
遅延や無線機器との干渉
サウンド関連のBluetooth機器では音飛びや遅延を気にされる方も多いと思います。
特にゲームイヤホンでは音飛びや遅延は致命的。
Hammerhead BTでは、高音質・低遅延を謳ったコーデック規格「aptX」に対応しており、私自身も1ヶ月以上は使用していますが、目立った遅延は感じていません。
Bluetooth 4.1になって他の無線機器との干渉も緩和されているようですが、気になる方はWi-Fiの周波数を5GHzに変更するか、電子レンジを遠ざける(?)などを試みてください。
防汗性能で使用環境を選ばない
Hammerhead BTは防滴・防汗仕様ですので、ジョギングやフィットネスの際にも汗を気にせず、通話や音楽鑑賞用として使用できます。
本体はなくしてしまいそうになるくらいコンパクトですが、専用ケースが付属しています。
ただ、できればRazer RaijuやKiyoの付属ケースのようにRazerロゴが欲しかったところ。シンプル過ぎるて本物かどうか疑いたくなります。

Razerロゴがどこにもないシンプル過ぎる付属ケース

本物かどうか疑いたくなるレベル
Bluetoothには非対応のニンテンドースイッチにもつないでみた
私は仕事柄、出張が多いので、移動中もゲームをします。
ですが、DSもニンテンドースイッチもBluetoothには非対応。
そこで、BluetoothトランスミッターでニンテンドースイッチをBluetooth対応にしてHammerhead BTを使っています。
[clink url="http://www.razerlove.com/switchrazer"]
ニンテンドースイッチをキャリングケースから取り出して、、、からまったイヤホンケーブルをほどいて、、、といった面倒な動作や、携帯で音楽を聴いていて、ゲームをする際にイヤホンジャックの付け替えの手間が無くなるだけでもかなり快適です。
Razer Hammerhead BT
RAZER HAMMERHEAD BTのスペック(RazerのHPより)
ヘッドホン
- 周波数帯域:20 Hz – 20 kHz
- インピーダンス:32 ± 15% Ω
- 感度:116 ± 3 dB @ 1 kHz
- 最大許容入力:10 mW
- ドライバー:10 mm(磁性体:ネオジム)
- ケーブル長:63 cm / 2.07 ft.
- 重量:0.06 lbs (28.0 g)
マイク
- 周波数帯域:300 Hz – 3.4 kHz
- S/N比:55 dB 以上
- 感度 (@1 kHz):42 ± 3 dB
- 集音パターン:無指向性
インラインリモコン
- メディア操作:再生/一時停止、前後のトラック移動
- 通話コントロール:受話、終話、着信拒否
- 一般:ボリューム、ペアリング、電源
バッテリー
- バッテリータイプ:160 mAH 充電式リチウムポリマーバッテリー
- 連続再生時間:最大8時間*
- フル充電までの所要時間:最大2時間
いかがでしたでしょうか?
Razer Hammerheadシリーズは、「Hammerhead」「Hammerhead V2」があり、今回、レビューしたHammerhead BTの発売と前後して「Hammerhead iOS」が発表されました。
Hammerhead iOSは、ゲーミングイヤホンでありながら、ライトニングケーブル接続に限るとは個人的には思い切った商品。
それだけ音楽鑑賞にも使えるというRazer社の自信の現れかも知れません。
カナル型イヤホンはその形状から慣れるまでに時間は掛かるかも知れませんが、フィット感がよく音漏れを気にする必要もありませんのでゲームに没頭するにはもってこいです。
普段はヘッドセット派の方にも、手軽にゲーム、音楽鑑賞を楽しめるRazer Hammerhead BTはおすすめです。