「日本のだいたい中心(岐阜県)からRazer愛を叫ぶ」は、私が愛してやまないRazer製品を紹介していくコーナーです。定番のものから日本未発売のレア物まで様々な製品をレビューします。
ゲーミングデバイスでは他の追随を許さないRazer。ゲーム好きなら誰でも一度はあこがれ、その高額の壁にひるんだ経験がありますよね?
今回はRazer初のPlayStation公式ライセンスコントローラー(ゲームパッド)「Razer Raiju」のレビューです。
Razer Raijuは、ヨーロッパのみでの販売のため、残念ながら日本国内ではあまり見聞きする機会がないものです。Razer製品の販売はまずは北米から展開されることがお決まりだったのですが、そもそも北米の公式ストアにRaijuのラインナップ自体がありません。近日中の販売展開もないと思われます。
高価なPlayStation公式ライセンスのコントローラーというと「nacon Revolution プロ コントローラー」が有名ですが、北米やヨーロッパ市場では13,000円前後で販売されています。それに対し、Razer Raijuは実売価格2万円前後とあってヨーロッパ圏ではなかなか勇気のいる金額。
果たしてRazer Raijuはその価格に見合ったコントローラーなのでしょうか?
セカイモンオークションでドイツの出品者から落札したRazer Raijuをレビューしてみたいと思います。

Razer Raiju外箱

Razer Raiju外観
Contents
PlayStation公式ライセンスコントローラー「Razer Raiju」
nacon Revolution プロ コントローラーよりも強気な価格設定
Razer Raijuの実売価格は、イギリスのAmazon.ukや公式ストアRazerZoneで149.99ポンド(約21,408円)、ドイツでは、RazerZoneでは公式ストアよりもAmazonが20ユーロ安く、149.99ユーロ(約18,653円)でした。
※2017/8/10のレートで計算
ただ、イギリスでは物価や税金が高く、Nintendo Switchも任天堂ストア(イギリス)で279.99ポンド(約39,725円) と、日本では転売屋扱いを受ける価格です。
ちなみに、nacon Revolutionプロコントローラーはヨーロッパでも発売されていますが、85.99-97.99ユーロ。
Razer Raijuの強気な価格が分かります。
北米の公式ストアではRazer Raijuはラインナップにない
北米では高価なPlayStation公式ライセンスのコントローラーとしては、nacon Revolutionプロコントローラーが幅を利かせています。しかし、2017年8月現在、Razer Raijuは発売されておらず、当然、北米の公式ストアRazerZoneのラインナップにRazer Raijuはありません。
Razerのこれまでの販売戦略から考えると、ヨーロッパのみで展開というのは少し不思議な感じもします。
そんなRazer Raijuですが、送料などを考えると新品をヨーロッパから個人輸入する勇気は私にはなかったので、セカイモンのオークションでドイツの方からの出品を落札しました。
Razer 「Raiju」のネーミング由来
さて、毎度、気になるRazer製品のネーミング由来ですが、「Raiju」は、読んでそのまま「雷獣(らいじゅう)」。
これまでのRazerのゲームコントローラーを簡単にまとめてみると、
- XBox360/PC用ゲームコントローラー「Onza(オンサ)」=スペイン語でチーター
- XBox360公式ライセンス/PC用ゲームコントローラー「Sabertooth(セイバートゥース)」=サーベルタイガー
- XBox One/PC用ゲームコントローラー「Wildcat(ワイルドキャット)」=ヤマネコ
- Android用 Bluetoothゲームコントローラー「Serval(サーバル)」=アフリカに生息するヤマネコ(サーバルキャット)
と言ったようにネコ科の動物の名前が付けられていました。
ですが、今回は「雷獣」、、、?猫なの?!?!
と思いましたが、実は、想像上の動物「雷獣」は、テンやジャコウネコなどのネコ科の動物が元になっているそうです。とは言え、ヨーロッパ展開のみで「Raiju(らいじゅう)」という製品名は価格と同様に思い切ったネーミングだなと驚きました。
4つのマルチファンクションボタン
Razer Raijuの最大の特徴は4つのマルチファンクションボタン(M1~M4ボタン)です。LRボタン側に2つ、背面側(コントローラーを握った薬指の辺り)に2つあり、任意のボタンに割り当てが可能。また、背面側のボタン(M3,M4)は、取り外せます。

LR側のマルチファンクションボタン

背面のマルチファンクションボタン
マルチファンクションボタンの機能や形状としては、「Xbox Elite ワイヤレス コントローラー」と非常によく似ています。

Xbox Elite ワイヤレス コントローラーとRazer Raiju
クイックコントロールパネル
Razer Raijuのもう一つの特徴は、4つのクイックコントロールパネル。
「パネル」と呼ばれていますが、形状としてはボタンに近く、左から順に「マルチファンクションボタンの設定変更」「プロファイル変更」「マイクミュート」「音量ボリュームコントロール」。親指で操作するアナログスティックのすぐ手前にあり、コントローラーのバランスを崩すことなく、ゲーム中でも簡単に各種設定を切り替えることができます。

Razer Raijuのクイックコントロールパネル
Razer Raijuの形状、重さ
Razer Raijuの形状は、nacon Revolutionプロコントローラーと同様に平たく大きめです。Steamコントローラーも日本人の手には大きめの作りだったことを考えると、海外製のコントローラーはこれが標準的なサイズ。
PS4のDUALSHOCK 4と比較してみると大きさの違いは一目瞭然ですが、110gほど重く、Xbox Eliteコントローラーとほぼ同じ重さです。重厚な作りで安定感と高級感がありますが、人によっては慣れるまでに少し時間が必要かも知れません。
また、nacon RevolutionプロコントローラーやXbox Elite ワイヤレスコントローラーのようにゲームパッドのウェイト調節はできません。

PS4のDUALSHOCK 4よりも大きく重い
PS4用の「Razer Wildcat」!?
Razer Raijuの外観は、XBox ONE用ゲーミングコントローラー「Razer Wildcat」とよく似ています。スペックは全く同じですので、Razerのゲーミングコントローラーでは、XBox ONE用が「Razer Wildcat」、PS4用が「Razer Raiju」という認識でいいと思います。

Razer Raiju

Razer Wildcat
PC用コントローラーとしてもSteamで認識
Razer Raijuは、もちろんPCでも認識します。ただ、残念なことに、Steamでは「一般的なX-Inputコントローラー」として認識されてしまいます。
PS4コントローラーに正式対応しているSteamでもライセンスコントローラーと純正コントローラーでは扱いが違うようです。
「一般的なX-Inputコントローラー」として認識されている以上、ゲームパッドの配置デザインも正しくなく、PC用の設定は少し大変です。
Razer Raiju ゲームコントローラー ゲームパッド
Razer Raijuの公式Youtube
Razer Raijuの公式サイト
https://www2.razerzone.com/jp-jp/gaming-controllers/razer-raiju
スペック(Razerのホームページより)
- ショルダー部分に2つの高感度マルチファンクションバンパー
- 取り外し可能な2つの高感度マルチファンクショントリガー
- 4つの高感度メカニカルアクションボタン
- クイックコントロールパネル
- 速射用トリガー停止スイッチ(オプション)
- 超高速応答用ヘアトリガーモード(オプション)
- ステレオオーディオ出力およびマイク入力用 3.5 mm オーディオポート
- 2つのアナログスティック用グリップキャップ(オプション)
- キャリングケース
- 編組被覆ケーブル(3 m / 10 ft)
- 概算寸法:168 mm(長さ)x 105 mm(幅)x 65 mm(高さ)
- 概算重量 (ケーブル抜き):350 g