PS4やノートパソコンなどの精密機器の寿命を縮め、故障の原因となるのが発熱や熱暴走。
PS4がいきなり大きな音を立てて暴走したり、ファンがうるさくなったかと思うと本体が高温になっていたりでビックリした経験ありませんか?
テレビボードの中のように換気や排気、排熱の悪い場所にPS4を設置している場合、本体の冷却ファンだけではじゅうぶんとは言えません。さらに日本は湿度も高いため、湿気でこびりついたホコリがさらにPS4本体の冷却ファンの性能を落とし、熱暴走を繰り返すといった悪循環にもなります。
そこで、今回は、日本の暑い夏の必須アイテム、PlayStation 4(PS4)用の冷却ファン/クーラー「Cooling Fan For PS4」を購入しましたので、レビューしてみました。
Contents
PlayStation 4(PS4)用の冷却ファン「Cooling Fan For PS4」のレビュー
PS4の設置場所と冷却対策
PS4本体内蔵の冷却ファンは、本体前面のUSBポートの向かって右側、ちょうど「PS4」のロゴの辺りで、吸気口は本体の左右、排気口は後ろ側。換気や排気、排熱のエアフローとしては、左右のスリットから空気を取り込み、本体後側から吐き出すということになります。
このエアフローの構造上、PS4本体の左右に隙間無く物を置いているとスリットから空気を取り込み難くなります。また、扉付きのテレビボードの中のように密閉された所に置いてしまうと排気した熱い空気をまた取り込むことになりますので、冷却性能は落ちてしまいます。また、テレビボードの扉を閉めたままにしておくと、PS4の暴走音に気づかないこと。換気や異常発見のためにもPS4起動中は扉を開けておくようにしましょう。

扉付きのTVボード

PS4起動中は扉を開ける
「For PS4」!?
Cooling Fan For PS4のパッケージには大きく「For PS4」「PS4用横置き冷却ファン」と書かれ、PS4がぴったりサイズで置かれているイラストがあります。ですが、残念なことにPS4とサイズが全く合っていません。
これはちょっと残念というか詐欺やクレームの対象。。。「ノートPCにも対応」と書かれていますが、むしろ「For ノートPC」で「PS4にも使えます」と書くレベルのサイズ感。
私のものは初期型PS4ですが写真の通りどんな置き方をしてもはみ出たり、足りなかったり。念のため、スリムタイプのPS4、PS4 Proのサイズも確認してみましたが、どうも合いそうにはありません。PS4 Proですと、かなりはみ出てしまうのではないでしょうか?
「For PS4」「PS4用横置き冷却ファン」と謳うのであれば、デザインや性能よりも、少なくともサイズはぴったりであるべきです。

前後のサイズもPS4と合っていない

PS4を中央に置くと左右に大きくはみ出す
以前にCoolerMasterの冷却ファン「Cooler Master NOTEPAL U3ノートパソコンクーラー」のレビューをしましたが、さすがにPCの冷却にかけてはプロだなと関心する作り込みの良さでした。
[clink url="http://www.razerlove.com/notepalu3"]
Cooling Fan For PS4の冷却性能
肝心のCooling Fan For PS4の冷却性能について簡単に検証してみます。
最大風量で、冷却ファンの上にティッシュを置いてみましたが、明るいLEDとは好対照に、ほとんど浮き上がることはありません。その分、最大風量でもファンの回転音はかなり静音。ノートパソコンと違ってPS4本体を手元に置いて使用することはあまり無いと思いますので、ファンの回転音はそれほど気にならないはず。

最大風量でもティッシュは浮きません
今度は、Cooling Fan For PS4の後ろ側のスタンドを立ててみました。そうするとファンの吸気側にスペースが空くため、風量はティッシュが少し浮き上がるくらいに強くなりました。

後ろのスタンドを立ち上げると風量UP
オススメの設置方法
PS4には、ノートパソコンに見られるような底面の吸気口はありません。従って、PS4本体の横置きした場合の冷却ファンの位置は悩みどころです。
Cooling Fan For PS4の設置にあたっては、次のことを考慮しなくてはなりません。
- PS4のエアフロー構造
- 熱の高くなる電源ユニットはPS4本体の後ろ側にある
- PS4とピッタリのサイズではない
- スタンドを立てると風量アップ
このことから、私のオススメは、Cooling Fan For PS4のスタンドを立てて、PS4本体をやや後ろ目(前を空ける)に置くという設置方法です。やや後ろ目に置くことで、PS4の排気口から出た熱い空気を循環させることができます。横置き型の冷却ファンであればどの製品でも、この設置方法を参考にしていただければ最も冷却性能と効率を上がるはずです。
スタンバイモード中に注意
Cooling Fan For PS4を使用する上での注意点として、PS4をスタンバイモードで使用する際、USBからの給電設定によっては自動的に電源がオフにならないということです。つまりスタンバイモード中もCooling Fan For PS4が動き続けてしまうということです。もちろんPS4の主電源を切って終了すれば、USBからの給電も切れますので、結果的にCooling Fan For PS4もオフになります。
スタンバイモードと同時にCooling Fan For PS4もオフにするための設定はPS4の省電力設定の「スタンバイモード中の機能を設定する」で「USB端子に給電する」時間を「オフ」にします。この設定でスタンバイモードでは自動的にCooling Fan For PS4の電源が切れ、PS4の復帰と共に電源が入り、ファンが回り出すようになります。但し、「オフ」にするとスタンバイモード中にPS4のコントローラーが充電されなくなりますので注意してください。
冷却ファンにはスタンドタイプやシートタイプなど、様々なスタイルのものがあります。周辺機器の中でも目に見える効果や実感が分かり難く、購入をためらいがちですが、PS4が故障するほうが出費もショックも大きいものです。
ゲームを愛する皆さんだからこそ、冷却ファンやスタンドで、しっかりとPS4の熱対策をとってください。