今年のCES2019(Consumer Electronics Show)でもRazerの新商品の発表がありました。
今回の記事ではその中から「Razer Raptor(レイザー ラプター)」について現段階で分かっている情報をまとめてみます。
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CES2019で発表されたRazerの新製品
Razer社は過去6年間連続で「Best of CES」を受賞した実績を持つCESの常連企業。昨年のCES2018では「Razer Nommo」「Razer Mamba HyperFlux・Razer Firefly HyperFlux」、そしてコンセプトモデル「Project Linda」が出展されています。
今回のCES2019で出展されていたRazer製品・技術は以下の通りです。
- Razer Raptor(レイザー ラプター)
- Razer Blade 15 Advanced Model(ブレイド15 アドバンスモデル)
- Razer HyperSense(ハイパーセンス)
- Razer Tomahawk Elite(トマホーク エリート)
- Razer Turret for Xbox One(タレット)
残念ながら昨年に続き本年も「Best of CES」の受賞は逃しましたが、各メディアが選考する賞に全ての出展が選ばれるなど、相変わらずの注目度の高さがうかがえます。
参考:CESとは?
「CES(Consumer Electronics Show)」は、全米民生技術協会 (CTA / Consumer Technology Association) が主催するコンシューマーテクノロジーのメーカー、開発者、サプライヤーなどが集まる国際見本市。毎年1月にネバダ州ラスベガスで開催され、過去には「ファミリーコンピュータ」「バーチャルボーイ」「XBox」など、多くの革新的な新商品がCESで発表されています。今年は1月8日~11日の日程で開催されました。
※記事内の画像はRazerのホームページより引用しています。
Razer初のゲーミングディスプレイ「Razer Raptor」

144Hz・1ms・HDR対応の27インチゲーミングモニター「Razer Raptor」
「Raptor」名前の由来
Razerは製品ごとにユニークなネーミングをすることで有名です。
「Raptor(ラプター)」の意味はワシやタカ、コンドルなどの猛禽類、また、恐竜の「ヴェロキラプトル(Velociraptor)」 の通称。
Razerのロゴが蛇でもあることから、イメージとしては後者の「Raptor」がしっくりきそうな感じです。
Razer Raptorのスペック
ディスプレイサイズ | 27インチ |
---|---|
駆動方式 | IPS方式 |
リフレッシュレート | 144 Hz |
HDR | 〇対応 |
応答速度 | ULMB (ULTRA LOW MOTION BLUR)使用時:1ms オーバークロック時:4ms 通常:7ms |
解像度 | WQHD(2560×1440) |
輝度 | 420 nit |
視野角 | 178度 |
アスペクト比 | 16:9 |
コントラスト比 | 1000:1 |
Chromaライティング | 〇 Razer Synapse 3 |
ポート | HDMI x 1 DisplayPort x 1 USB-C(電力供給を含む) x 1 USB-A 3.1 x 2 |
サイズ ※スタンド含む | 幅613.4 mm 高さ388.4 mm – 488.4 mm 奥行き189.4 mm |
重さ | 11.5 kg |
その他 | AMD Radeon FreeSync対応 |
他社の競合製品と比べ、Raptorのスペックは見劣りはしないものの大きく飛びぬけてもいない印象。
必要性は別にして4K高解像度やリフレッシュレート240Hzの製品も増えつつある「ゲーミングモニター」の中では、ミドルスペックからハイスペックに差し掛かる辺りといったところです。
もしかすると今回発表された「Razer Raptor」は、ハイスペックモデル「Raptor Pro(Elite)」への布石なのかも知れません。
Razer Raptorの特徴
アルミニウム台座と狭ベゼル液晶、ギミックにも優れたケーブルマネジメント機構
台座部分は重厚なアルミニウム製で底部にChromaライティングが施されており、液晶のベゼル(額縁)はわずか2.3mmとゲームへの没入感を高めてくれます。
液晶本体を90度倒すことで、簡単に入出力ポートへのアクセスとケーブルマネジメントが可能。付属のケーブルがRazerカラーとしてすっかりお馴染みとなった蛍光色の緑で統一されているのも良いところですね。
ただ、この大胆なギミックをどれくらいの頻度で便利に感じるかは個人差もありそうです。
AMD Radeon FreeSync対応
Raptorは画面のチラつき(ティアリング)やカクつきを軽減・排除するAMD Radeon FreeSyncという技術に対応しています。
また、これまでFreeSyncを機能させるにはRadeon GPUがPCに搭載されていることが必須でしたが、2019年1月15日に公開されたNVIDIAのGeForce用ドライバ(GeForce 417.71 Driver)ではFreeSync対応ディスプレイでG-SYNCが使えるようになりました。
G-SYNC Compatible Monitors
NVIDIAではG-SYNCの動作検証ができているFreeSync対応モニターをG-SYNC Compatible Monitorsとして公開しています。もちろんRaptorの名前はまだありません。
対応モニターについては下記のリンクをご覧ください。
応答速度1msを実現するULMB (ULTRA LOW MOTION BLUR)機能
Raptorの応答速度は通常時が7ms、オーバークロック(Overdrive)時には4ms、さらにはULMB (ULTRA LOW MOTION BLUR/超低残像感)と呼ばれる残像を軽減する機能を使用することで応答速度1msを実現できます。
ゲーミングモニターで応答速度7msというのは少々物足りない数字ですが、4msもあれば通常のゲームプレイにはじゅうぶんではないかと思います。FPSジャンルのゲームでは応答速度が戦績にシビアに影響するとも言われていますが、恐らく4msと1msの違いをはっきりと体感できる方はプロゲーマー級ではないかと…
但し、ULMBはFreeSyncやG-SYNCと同時には使えない(排他的)という点には注意が必要です。
ピクチャーインピクチャー・ピクチャーバイピクチャー機能
Raptorには、2台のPCの映像を1つのモニターに映すことができる「ピクチャーインピクチャー(PIP)」と「ピクチャーバイピクチャー(PBP)」機能が搭載されています。
- PIP「Picture In Picture」
1つの画面の中にもう1つ小さな画面を映す機能で、顔出し実況動画やテレビ番組のワイプのようなイメージ。 - PBP「Picture By Picture」
モニター上に2つの画面を並べて表示させる機能。
マシンスペックを必要とするライブ実況で録画(キャプチャー)・配信をするPCとゲームプレイ用PCを分けたり、PS4をプレイしながら攻略Wikiを表示させたりといった用途が便利そうです。
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Razer Raptorの発売日は?価格は?
Raptorの発売日については公式に「発売は2019年後半、北米の公式オンラインショップRazer.comから」「価格は699.99ドル(約76,580円※1ドル109.16円で計算)」とアナウンスされています。
日本国内での販売価格は現時点では分からないものの、スペックのよく似た他社製品で応答速度が劣るゲーミングモニターでも10万を超えるものもあります。
そう考えると699.99ドルはそれほど驚くような金額ではないと感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Razer初のゲーミングモニターはリフレッシュレート144Hz・最高応答速度1ms・HDR対応とAMD FreeSyncをサポートする27インチIPSディスプレイでした。
Razerらしさが強く現れたその外観デザインはゲームへの没頭感を得るための重要な要素の1つ。
また他のRazer製品も含めデスク上にChroma対応機器が増えていくのはRazerファンにとってはたまりません。
個人的にはRazer Mouse BungeeのChroma化、そしてChroma対応のモニターアームなんかが発売されればすぐにでも欲しいなと思ってしまいます。
……えっ!?いりません????
Razer RaptorについてのRazer公式Twitter
RAZER RAPTOR 🖥️ Keeps turning heads at #CES2019
☑️ 27" IPS Display
☑️ 144 Hz Refresh rate
☑️ 4ms Response time
☑️ Ultra low motion blur
☑️ HDR400
☑️ Cable Management pic.twitter.com/H3WwI0diOs— R Λ Z Ξ R (@Razer) 2019年1月11日