Razerの北米市場でゲーミングマウスRazer Abyssus Essential(レイザー アビサス エッセンシャル)が発売されました。
Razer Abyssusシリーズは、サブタイトルに「Ambidextrous Gaming Mouse」とある通り、左右対称型の両手用マウス。

左右対称の両手用エントリー向けゲーミングマウス「Razer Abyssus Essential」
これまで無印の「Abyssus(バージョン違いやミラーコーティングバージョン「Mirror」など含む)」「Abyssus V2」やコラボモデルなどが発売されています。
今回の記事ではRazer Abyssus Essentialの特徴やスペック、Abyssus V2との違い、購入方法などについてお話をしていきたいと思います。
Razer Abyssus Essential(レイザー アビサス エッセンシャル)の特徴とスペック
「Abyssus (アビサス)」の名前の由来
Razerのゲーミングマウスには蛇の名前が付けられるのが通例です。
Abyssus(アビサス)はガラガラヘビの一種で「グランドキャニオンガラガラヘビ(Crotalus Viridis Abyssus)」の名前にもなっています。
50ドル以下で購入できるエントリー向けゲーミングマウス
各デバイスメーカーで高価なゲーミングマウスが発売される中、Abyssusシリーズは安価でシンプルなモデルとしてバージョンアップを続けてきました。
やや小さめサイズの左右対称の両手用ゲーミングマウスは今では少なくなりつつあるカテゴリーです。
また、今回、Abyssus V2に続く製品として「V3」や「Pro」ではなく、あえて「Essential=本質的な要素」という名前が付けられたのは、エントリー向けとして余分な機能を一切そぎ落とし、誰もが使いやすいものをとの思いが込められているような気がします。
その結果、価格も抑えられ、北米のRazer公式オンラインショップやAmazon.comでも49.99ドルと最新のRazer BssiliskやDeathAdder Eliteと比べて10ドルから20ドル程度安くなっています。
ゲーミングマウスが次々と発売される中、Razerとしても各製品の棲み分けをハッキリとさせる必要があります。Abyssus Essentialでは、良い意味で可もなく不可もなくといったモデルとしての位置づけが、今までのAbyssusシリーズの中でも色濃くなった印象です。
Abyssus EssentialのスペックとAbyssus V2との違い
Abyssus Essentialも前作のAbyssus V2も大きさや重さに大きな違いはありませんが、大きく異なる点が3つあります。
Essentialのセンサー解像度は最大7,200dpi
Abyssus V2もEssentialもオプティカルセンサー(光学センサー)を採用していますが、最大解像度が異なります。Essentialのセンサー解像度は最大7,200dpiとAbyssus V2の5,000dpiから進化し、最新のゲーミングマウスに引けを取らないものになりました。
Razerの「5G=第5世代(Fifth generation)」と呼ばれるハイエンドのゲーミングマウスには「感度16,000DPIの光学式センサー」を採用するものもありますが、エントリーユーザーにとってはオーバースペックでもあり、その違いを実感するためにはある程度の知識やハッキリとした目的が必要です。
Essentialにはラバーサイドグリップがない
Abyssus V2もEssentialも大きさや重さはそれほど変わりませんが、形状は異なります。特にAbyssus V2の特徴的なラバーサイドグリップが無くなったのは、無印のAbyssusに戻ってしまったようで残念。サイドグリップがないため、Essentialは「つかみ持ち」タイプのユーザーには使いにくいかも知れません。

ラバーサイドグリップが特徴的なRazer Abyssus V2

ラバーサイドグリップが無くなったRazer Abyssus Essential
EssentialにはDPI変更の物理スイッチがない
Abyssus EssentialにはV2のスクロールホイール下にあったDPI変更スイッチがありません。
まさに「Essential」というネーミングの通り、本当に必要最低限の機能と言えますが、DPIは統合ソフトのRazer Synapseで変更はできます。ただ、ゲームプレイ中に瞬時に変更ができないのはプレイスタイルによっては使い勝手が悪いかも知れません。
どうしても、頻繁にDPI切り替えが必要な場合は、Razerの独自機能「Hypershift」を使ってDPI変更にボタンを割り当てる方法もあります。

Razer Abyssus EssentialにはDPI変更スイッチがありません
スペック比較
Abyssus Essential | Abyssus V2 | |
大きさ 横×縦×高さ(mm) | 114.7×63×37.3 | 117×64×38 |
重さ ※ケーブル除く | 78g | 80g |
センサー | 解像度最大7,200dpi 光学センサー | 解像度最大5,000dpi 光学センサー |
Razer Cynosa Chroma Pro、Goliathus Chromaとの相性抜群
Abyssus EssentialはRazerのゲーミングマウスの中で初めてアンダーグローChromaを取り入れたモデルとなりました。
同じくアンダーグローChroma対応のゲーミングキーボードRazer Cynosa Chroma Pro(サイノサ クロマ プロ)やマウスパッドのGoliathus Chroma(ゴライアス クロマ)と合わせると非常に相性が良さそうです。アンダーChroma3兄弟といったところでしょうか。

ゲーミングマウス初のアンダーグローChroma「Razer Abyssus Essential」

Razer Abyssus EssentialはCynosa Chroma Pro、Goliathus Chromaとの相性が抜群 ※RazerのHPより
Abyssus Essentialの購入方法
Amazon.comでAbyssus Essentialを個人輸入
原稿執筆時点でRazer Japanの公式オンラインショップにはAbyssus Essentialの情報は一切なく、日本国内発売の予定もありません。
また、北米のRazer公式オンラインショップでは購入ができますが、日本への発送ができません。
そうなると購入方法としてはAmazon.comでの個人輸入になります。価格を5/11のレートで計算すると、送料などの諸費用も込みで6,382円。DeathAdder Eliteの国内での実勢価格程度ですので、送料が700円程度で済むことからも手ごろな価格に感じます。
Amazon.co.jpで販売中のものとは違う
あるサイトで「Amazonで(Abyssus Essentialの)並行輸入品が販売されている」との記載を拝見しましたが、当記事の公開時点でAmazon.co.jpで販売されているものは最新の「Essential」ではありません。むしろ初代の無印「Abyssus」ですので間違って購入しないようにご注意ください。
以前、「Razer Seirēn Elite発表!配信者におすすめの実況マイク」の記事内でもお話しましたが、Razerは旧製品のキャッチコピーから後続製品のネーミング決めることがあります。これは本当に紛らわしいので止めて欲しいなと思います。
以下はAmazon.comで「Abyssus Essential」を検索した結果ですが、AbyssusもAbyssus V2にも商品タイトル内に「Essential」の文字を確認できます。写真をしっかりと見て、アンダーグローChromaのあるものを選ぶようにしてください。
いかがでしょうか?
eスポーツに関する話題に事欠かない昨今、ゲーミングデバイスに関心を持ち始めている方も多いと思います。
エントリー向けとはいえ、最大7,200dpiのセンサー解像度とアンダーグローChroma、そしてRazerのこれまでの技術が詰まった高機能のゲーミングマウスが50ドル以下で手に入るのはお得と言えます。
初めてのゲーミングマウスとして、また万能のサブ用として、余分な機能をそぎ落としたシンプルで「Essential」なゲーミングマウスはおすすめです。